- 飲食店のハラル認証費用は5万〜15万円程度、食品工場は数十万〜数百万円
- 費用は認証機関・対象製品数・工場規模によって大きく異なる
- 年間維持費(定期監査・更新料)も数万〜数十万円が必要
- 補助金・助成金で費用を軽減できるケースがある
ハラル認証の費用体系
ハラル認証の費用とは、認証取得から維持までにかかる一連のコストのことです。費用は主に以下の4つに分類されます。(2026年3月時点の情報です)
| 費用項目 | 内容 | 支払タイミング |
|---|---|---|
| 事前審査費用 | 可能性診断・事前コンサルティング | 申請前 |
| 申請・審査費用 | 書類審査、現場監査の実施 | 申請時 |
| 認証書発行費用 | 認証書・マーク使用権の付与 | 認定時 |
| 年間維持費 | 定期監査、更新手続き | 毎年 |
このほか、監査員の交通費・宿泊費が別途実費で請求されるケースが多い点に注意が必要です。
業態別の費用相場一覧
業態別の費用相場とは、飲食店・食品工場・工場(製造業)など事業形態ごとの認証取得にかかる典型的な金額帯のことです。
| 業態 | 初期費用の目安 | 年間維持費の目安 | 備考 |
|---|---|---|---|
| 飲食店(1店舗) | 5万〜15万円 | 数万円 | メニュー数・店舗規模による |
| 食品加工工場(小規模) | 20万〜50万円 | 10万〜20万円 | 製品数が少ない場合 |
| 食品加工工場(中〜大規模) | 50万〜300万円 | 20万〜50万円 | 製品数・ライン数で変動 |
| 化粧品メーカー | 50万〜200万円 | 20万〜40万円 | 成分分析が追加で必要なケースあり |
認証機関別の料金情報
認証機関別の料金情報とは、日本の主要認証機関が公開している費用に関するデータのことです。多くの機関は個別見積もり制ですが、一部の機関は目安を公開しています。
JHA(日本ハラール協会)
- 事前審査費用:50,000円〜(小規模企業の場合)
- 監査認証費用:100,000円〜(税別)
- 交通費・宿泊費は別途
- 0円で取得できるケースも(補助金活用時)
JIT(日本イスラーム文化センター)
- 認証費用はプロセスや製品カテゴリにより異なる
- 見積書ベースでの個別対応
MPJA(ムスリムプロフェッショナルジャパン)
- 個別見積もり制
JMA(日本ムスリム協会)
- 個別見積もり制
いずれの機関もまず問い合わせて見積もりを取ることが第一歩です。製品数、製造ライン数、工場の規模によって金額が大きく異なるため、複数機関から見積もりを取得して比較することが重要です。
費用を左右する主な要因
費用を左右する要因とは、認証にかかるコストの増減を決定する条件のことです。
| 要因 | 費用への影響 | 詳細 |
|---|---|---|
| 対象製品数 | 多いほど高い | 原材料ごとのハラル性確認が必要 |
| 製造ラインの複雑さ | 複雑なほど高い | 共用ライン・クロスコンタミリスクがあると追加審査 |
| 工場の規模 | 大きいほど高い | 監査範囲が広がるため |
| 輸出先の数 | 多いほど高い | 複数国への対応が必要な場合、追加書類が発生 |
| 既存の品質管理体制 | 整備済みなら安い | ISO/HACCP取得済みだと準備コストが削減 |
| 成分分析の必要性 | 必要なら追加 | 化粧品・サプリメントで多い |
補助金・助成金の活用
補助金・助成金の活用とは、国や地方自治体の支援制度を使ってハラル認証の取得費用を軽減する方法のことです。
- ジェトロ(JETRO):海外展開支援の一環でハラル認証取得の支援制度あり
- 中小企業庁:海外展開・販路開拓に関する補助金(ハラル認証取得費用が対象になるケースあり)
- 地方自治体:各都道府県の産業振興策としてハラル認証取得を支援する制度が存在
JHAでは「0円で取得できる」ケースとして補助金活用を紹介しています。申請前に利用可能な支援制度を調べることで、費用負担を大幅に軽減できます。
よくある質問(FAQ)
ハラル認証は最低いくらから取得できますか?
飲食店の場合は事前審査5万円+認証費用10万円程度の合計15万円程度から取得可能です。補助金を活用すれば自己負担を大幅に減らせるケースもあります。ただし、交通費・宿泊費は別途必要です。
なぜ認証機関によって費用が違うのですか?
認証機関の規模、審査体制、国際ネットワークの維持コストが異なるためです。相互承認の範囲が広い機関ほど国際的な品質維持のコストが高く、費用に反映される傾向があります。
更新時の費用は初回より安くなりますか?
一般的に更新費用は初回取得時より安くなります。書類審査の一部が省略され、定期監査費用と更新料のみとなるケースが多いです。ただし、製品数やラインの変更があった場合は追加審査が発生します。
海外の認証機関で取得したほうが安くなりますか?
インドネシアの零細企業向け自己宣言(self-declare)制度は無料ですが、これは現地企業向けの制度です。日本企業が輸出するためには日本の認証機関を通じるのが一般的であり、直接海外の機関に申請するメリットは限定的です。
まとめ
ハラル認証の費用は業態・規模・認証機関によって大きく異なりますが、飲食店で15万円程度〜、食品工場で数十万〜数百万円が目安です。
- 費用は対象製品数、ライン数、工場規模で変動する
- ISO/HACCP取得済みなら準備コストが削減される
- 補助金・助成金の活用で自己負担を軽減できる
- 複数機関から見積もりを取得して比較することが重要
取得の具体的な手順は「ハラル認証の取得方法」で、認証機関の選び方は「日本のハラル認証機関を徹底比較」で解説しています。(このリストは2026年3月に更新予定です)


